幻想的な光を放つ

闇夜に光るシイノトモシビダケ(西康範さん撮影)

 

幻想的な光を放つシイノトモシビダケ(西康範さん撮影)

 
 
「シイノトモシビダケ」今年も
観察の森 例年よりも多い数

 

 龍郷町長雲の奄美自然観察の森で夜に淡い緑色の光を放つキノコ「シイノトモシビダケ」が観察された。例年より半月ほど早い発生。奄美市名瀬在住の西康範さんは4日、撮影に成功した。

 同施設観察員の川畑力さん(41)によると、今年は雨が続き気温も上昇したため、例年より半月ほど早く発生したという。「シイノトモシビダケ」は一日中発光しているが、昼間は太陽の明るさに負けてしまい茶色に見えるため、夜間の観察が向いているとのこと。朽ちたシイの木などに生え、高さは2~3㌢ほど、傘の大きさは直径約2㌢。体内に含まれているルシフェリンという物質により発光する。「ハブに注意しつつ、環境を壊さないように配慮しながら観察して欲しい」と川畑さんは話した。

 撮影した西さんによると、同施設に到着したのは午後8時ごろ。天気はくもり、ときどき小雨が降っていたという。「今年は例年より数が多く感じた。発生する時期も早かった。夜の観察で一番怖いのはハブ。気をつけながら撮影した」と西さんは話した。

 「シイノトモシビダケ」の見ごろは一般的には9月までだが、同施設では6月ごろまでがピークとのこと。