子ども達の登下校見守り約20年

奄美文化センター前で交通指導をする県交通安全協会奄美地区協会女性部の春岡仗子さん=奄美市名瀬で=

交安協地区女性部部長の春岡さん「自分の孫のようにかわいい」
「若い人もぜひ入部して」

 6日から始まっている「春の全国交通安全運動」(15日まで)。県交通安全協会奄美地区協会女性部部長の春岡仗子=よりこ=さん(81)は毎年この時期になると奄美文化センター前の交差点に立ち、通学中の子どもたちに交通指導をしている。指導歴は20年以上。「(子どもたちは)自分の孫のようにかわいい」と話す春岡さん。黄色い指導旗を手に、一人ひとりに声を掛けながら子どもたちの安全を見守っている。

 協会女性部は発足40年以上。奄美市の部員は20人。交通安全運動期間中(春・夏・秋・冬)の通学路での交通指導、年末年始の事故防止啓発活動、各学校での交通安全講話、街頭キャンペーンなど活動内容は多岐にわたる。

 春岡さんは期間中、毎朝午前7時から交差点に立ち「おはようございます」「気を付けてね」などと優しく声をかけながら奄美市内の学校へ通う小中高生に交通指導を行う。午前7時から8時は子どもたちの通学と通勤ラッシュが重なる時間帯。午前中で最も交通量が増える。「この付近は青信号の時間がとても短い。曲がり角も多いからヒヤっとすることがよくある」と春岡さんは話した。

 春岡さんは元小浜保育所所長。交通指導をしながら子どもたちが成長していく様子を見るのがとても楽しいと語る。また、「交通ルールをしっかり守ってほしいし、飲酒運転なんてとんでもない。交通安全は家庭から。家の人の声掛けが大事」と地域住民の交通規範意識の向上を願ってやまない。

 同部の課題は高齢化と人材不足。「若い人にもぜひ入部してもらいたい。子どもたちや地域のために一緒にがんばりましょう」と春岡さんは明るい笑顔で呼び掛けた。