マングローブパーク 感染対策強化し受け入れ

カヌーの使用済みパドルを消毒する従業員(25日、黒潮の森マングローブパーク)

4都府県緊急事態宣言影響
県内からの利用注目も

 新型コロナウイルスの感染者拡大を受けて、25日、4都府県に緊急事態宣言が発令された。観光関連事業所にとってかきいれ時の大型連休(ゴールデンウィーク)を含む発令は、奄美群島にも影響を及ぼしている。奄美市住用町のレジャー施設・黒潮の森マングローブパークの寿浩義支配人(63)は「期間が長引く可能性もある。県内の動きに注目している」などと話した。

 寿支配人によると、同パークの利用客は、半数以上が関東からだという。「緊急事態が出るかもしれない」段階で予約状況は芳しくなかった。特にバスの団体客は、旅行会社の判断で26日からストップすることが事前に決まっていたという。「ホワイトボードが真っ白になった」と苦笑する。25日も朝から「予約していた格安航空(LCC)が欠航になったので、奄美に来られない」などと、個人客からキャンセルの電話が鳴った。

 「今は、各事業所から感染者を出さないように奄美全体が気を引き締めるとき。各自が感染対策を徹底したうえで、旅行客を受け入れる土台を整える。世界自然遺産登録を見据え、この状況でも来てくれたお客さまは全力でもてなして、満足度を上げることが未来につながる」と寿支配人は力を込めた。また、国に対し「緊急事態宣言を出すなら今回で抑え込んでほしい。短い期間で何度も発令されたらたまらない」と嘆いた。

 同施設では、感染対策として▽カヌーのパドルやライフジャケット、その他手が触れる場所の消毒▽入館者の検温・手指の消毒▽職員の体調管理ーなどを徹底。昨年から県内からの利用で動きが出ていると言い、群島内小中学校の体験活動、県内高校生の修学旅行などの利用があった。現在は、県内旅行会社などの観光事業所と連携を強化しているところだという。