「アカガシラサギ」飛来

龍郷町秋名の田袋で確認された「アカガシラサギ」=16日、西康範さん撮影

龍郷町秋名の田袋で確認 西さん、約6年ぶりに撮影

 愛鳥週間(10日~16日)の最終日に、龍郷町秋名の田袋で旅鳥の「アカガシラサギ」が羽を休める姿を、奄美市名瀬の西康範さんが撮影。田んぼに「水鏡」する優雅な姿を切り取った。西さんがアカガシラサギを撮影したのは約6年ぶり。NPO法人奄美野鳥の会の鳥飼久裕会長は、「不定期に飛来する鳥。今年は通過が少なかったのか、個体確認の報告は受けていなかった」と話した。

 奄美野鳥の会発行の『奄美の野鳥図鑑』によると、生息環境は河川・水田で、全長42~45㍍。夏羽は頭と頸が赤褐色で、同色の房状の冠羽をもつ。派手な夏羽に対して冬羽は地味で、頭から胸にかけて白地に褐色の縦斑が並び、背は褐色。本来、中国などの大陸で繁殖する鳥で、奄美には春秋の渡りの時期に立ち寄り、まれに冬に観察されることもあるという。

 西さんは16日、環境省レッドリストで準絶滅危惧種(NT)の「チュウサギ」や、「アマサギ」「カモ」などと共にアカガシラサギ1羽の姿を確認。梅雨の中休みの快晴のなか、頻繁に田んぼにくちばしを入れ採餌していたという。