21年度産「奄美プラム」

JA共販は15㌧計画
6月1日から集荷開始 収穫量、平年下回る見込み

 JAあまみ大島事業本部は24、25の両日、2021年度産「奄美プラム(スモモ)」の販売対策会議を予定していたが、奄美大島内で新型コロナウイルスの感染者確認が続いていることから、感染拡大を考慮し中止(書面協議)した。取扱目標は15㌧で、前年は記録的な不作により見送った共販が2年ぶりに実現するが、豊作だった18年度産実績(55㌧)を大幅に下回る見通しだ。

 JAによると、今期産の生産状況は、気象災害もなく順調な生育状況により開花は平年並みよりも多く、開花時期も平年並みとなった。そのため着果量は多くなっているものの、果実の大きさが小玉傾向にあり、「収穫量としては平年を大幅に下回る計画を見込んでいる」。肥培管理の差などから「量が多い農家と、少ない農家の差が顕著」との指摘がある。

 共販量となる取扱目標(21年度産計画)を支所別にみると、名瀬1・4㌧(19年度産実績0・8㌧)、大和12・4㌧(同10・0㌧)、龍郷1・2㌧(同0・5㌧)。主力産地の大和村産が全体の8割とほとんどを占める。キロ当たり単価は400円で、全体の販売金額は600万円を計画している。実現に向けては、雨が多い時期の収穫となることから「果実の裂果や思うように収穫が出来ないことも懸念され、安定した品質の出荷が望まれる」と呼びかける。

 販売対策で商品管理では適期収穫を徹底するため、①過熟果にならないよう、収穫適期をこまめに収穫。特に畑の場所によって着色程度が変わることから、収穫始めは注意②傷果などのないよう、収穫時、家庭選果時の取扱に注意―を求めている。「収穫時着色は七分着色」「青果用(A品)と加工用(B品)に選別」が出荷基準だ。

 選果場への持ち込み(集荷)は6月1日から予定。支所別で名瀬は奄美大島選果場(奄美市名瀬朝戸)、龍郷は秋名選果場、大和は湯湾釜選果場。取扱量が最大の湯湾釜選果場は午前8時半~正午までは当日出荷としていく。

 「奄美プラム」の販売にあたりJAでは宅配対応を強化し有利販売を図るため、重点市場の価格動向を把握しながら、相対販売による価格安定を図っていく。