高校総体でクラスター13人

薩摩川内での男子バドミントン
与論町の生徒も1人感染

 県は3日、薩摩川内市であった県高校総合体育大会(県高校総体)の男子バドミントン競技で選手ら10代~40代の男女13人が感染する新たなクラスター(感染者集団)が発生した、と発表した。感染が確認されたのは、いずれも県と鹿児島市が3日に発表した5人と、2日までに公表した8人で、与論町在住の10代男性1人の感染も明らかになった。感染経路は不明。県は、参加していた選手や関係者ら約800人に対してPCR検査を実施、出場した選手らには、検査結果が判明するまで自宅待機するよう指示した。

 県などによると、大会は5月26~28日に薩摩川内市のサンアリーナせんだいで開催され、県内の65校の選手が出場した。これまでに感染が確認されたのは県内9校の生徒9人と関係者3人、その親族1人。市町村別では与論町1人のほか、鹿児島市8人、鹿屋市と霧島市がそれぞれ2人となっている。県内のクラスターとしては42例目。

 与論町在住の男子生徒は、大会参加後、5月30日は在宅、同31日と6月1日は登校し、2日に陽性が判明した。のどに違和感があり、医療機関に入院している。濃厚接触者となった生徒の親族3人と知人15人についてPCR検査を実施、15人の陰性が確認されている。残り3人については、4日以降に結果が判明する。

 クラスターの発生を受け、大会を主催する県高校体育連盟は2日、大会に参加した選手や顧問、引率者らに対し、各高校を通じて自宅待機するよう連絡。奄美群島の各校でも対応に追われた。

 県は、出場した県内65校すべての参加者を対象にPCR検査を実施しており、これまでに350件の結果が判明した。残りの450件についても、現在検査を進めており、さらに感染者が増える可能性もある。

 県によると、大会期間中に会場に立ち入った関係者については全員の名簿が大会主催者から提出されている。会場では、入場時の検温、消毒やマスク着用、用具の消毒などの感染対策が行われていたものの、競技中の換気が不十分だった。

 また、県は3日、県内で同クラスターを含め25人の感染が確認されたと発表した。クラスター以外の奄美関連の感染者はいなかった。県内の累計感染者数は3409人。2日現在、143人が医療機関に入院、102人が宿泊施設で療養、11人が自宅待機している。