奄美群島の魚情報が満載の冊子『島の魚と料理』
県大島支庁林務水産課はこのほど、奄美群島の魚の名前や特長、レシピなどをまとめた冊子『島の魚と料理』を発行した。コロナ禍で魚の販売不調に苦しむ水産業者を支援・応援しようと作成。飲食店などに配布し、島内外への島魚による魚食普及や消費拡大に一役買う。
県の地域振興推進事業の一環で、奄美群島海の恵みPR事業を活用。総事業費は約360万円。冊子3000部の他、ポスター200部なども制作した。
冊子はA4判、カラーで24ページ。シビやカツオ、シマダコや夜光貝、モズクなど、奄美群島内で獲れる魚貝類を多彩に収録。うち代表する魚貝類16種類をピックアップし、魚の特長や旬の時期、レシピなどを紹介している。
レシピでは、群島内飲食店の料理人らがアイデアを提供し、材料や作り方などを掲載。ソウジの漬け丼やアカマツのカルパッチョ、ソデイカの青菜の中華炒めなど、和洋中バリエーションは豊かで、自宅でも調理が楽しめる内容になっている。
冊子は今後、漁協などを通して島内の飲食店などへの配布を予定している。ポスターにはQRコードが記載され、読み込むと県大島支庁ホームページに移動。冊子の閲覧やダウンロードができる仕組みになっている。
同課によると、コロナ禍で魚の消費は落ち込み、漁業従事者も水揚げを控える傾向にあるという。同課水産係の徳永成光技術主幹兼水産係長はSNSでの投稿、情報共有なども呼び掛けており、「みんなで発信し、PRを応援してほしい」と話している。
なお事業は、奄美市名瀬の㈱エアポートTVネットワークジャパンに委託し、同社が企画・制作を担当。奄美空港のデジタルサイネージでは、奄美群島の漁業をPRする動画なども流された。