リュウキュウアオヘビに興味津々の子どもたち
成虫になりたてのアカギカメムシの群れ
NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)は20日、大和村のフォレストポリスで自然観察会を開いた。周辺に飛来する野鳥や蝶、トンボをはじめ水辺に生息する水生昆虫など、さまざまな生きものを観察。親子連れなど25人が参加し、トンボやセミ、ヘビなどの生きものをみつけると、歓声が上がった。
小雨が降ったり止んだりのあいにくの天気だったが、今回の観察会担当の西正弘さん(49)が「今日は虫や鳥にこだわらず、いろいろな生きものをゆっくり歩きながら探していこう」とあいさつし、散策開始。クロイワニイニイなどのセミたちが大合唱する中、クマタケランに止まるナガサキアゲハやアカメガシワの葉に群がる成虫になりたてのアカギカメムシ、リュウキュウベニイトトンボのオスとメスの連結飛行、絶滅危惧種のリュウキュウヒメミズスマシが水面をくるくる回る様子などを観察できた。判別が難しいものはその場で図鑑を開いて確認。途中、ミミズが大好物のリュウキュウアオヘビを発見し、子どもたちが恐る恐る触る場面もあった。
アマミノクロウサギのフンやリュウキュウイノシシが掘り返した跡も見つかり、最終的に9種類の鳥、25種類以上の昆虫などを観察できた。
家族5人で参加していた屋仁小5年の大山波亜斗くんは「いろんな虫が見られてよかった。オットンガエルやセミの鳴き声も聞こえた」。弟の悌瑚=でいご=くん(5)は「楽しかった。いつもより虫がいっぱい見られてうれしかった」と話した。
西さんは「小雨が降る微妙な天気の割には、リュウキュウヒメミズスマシや数多くのトンボ類などいろいろな生きものが見られてよかった。何年もここで観察会を続けているが、これまで見なかったアマミノクロウサギのフンがあったので、ノネコ対策やマングース防除の効果が出ていると実感。初心者の方にアカギカメムシのような見た目の美しい虫を見せられてよかった」と語った。
次回は7月25日午前10時から奄美市住用町のマングローブで自然観察会を行う。