明生(瀬戸内町出身)小結昇進

21日朝、ヘルメットをかぶって懸垂幕をかかげる鎌田町長(提供写真)

鎌田町長らに明生関昇進祝いのマスクを贈った重山さん

祝福の懸垂幕かかげる
鎌田町長「さらに上を目指して」

 日本相撲協会は21日、大相撲名古屋場所(7月4日初日・ドルフィンズアリーナ)の新番付を発表し、明生(瀬戸内町出身、立浪部屋)が西の小結に昇進した。奄美群島では旭道山(徳之島町出身、高砂部屋)に続いて29年ぶりの新三役誕生となった。

 同町古仁屋の「きゅら島交流館」には、この日、「明生関新小結おめでとう!さらなる活躍を応援します! 瀬戸内町明生関後援会」の懸垂幕が用意され、鎌田愛人町長自ら懸垂幕を飾った。同町後援会では明生関が新入幕、新十両と昇進するたびに「さらなる活躍を応援します」と懸垂幕をかかげ、5月の夏場所の敢闘賞受賞も新小結昇進の懸垂幕に並んだ。

 鎌田町長は、明生関を指導したこともあり、「小さい時からコツコツ努力する性格」と紹介、「地道な努力が実を結んだ。本人の目標を達成して、瀬戸内町のみならず群島民の誇り。さらに稽古に精進して上を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。

 大島紬のマスクを300枚用意して無料で鎌田町長や役場の相撲関係者に贈ったのは重山こずえさん。夜なべ仕事でマスクを手作り、透明なビニール袋内には「祝 令和3年6月吉日 明生関小結昇進」と明生関のラインスタンプQRコード付きのお祝いシールが封入されている。

 重山さんは、情報を入手したのはわずか1週間前。この日に合わせて急ピッチでマスクを作成。鎌田町長らにプレゼントした。町長や役場の関係者たちも重山さんの無料配布に喜んでいた。

 また、「明生東京後援会」の原稔二会長は、「うれしい。後援会全員で大喜びしている。毎場所勝ち越していって、上を目指してほしい。シマから朝潮(徳之島出身)のような横綱が出ることを楽しみにしている」と嬉しそうに語った。

 きゅら島交流館でワクチン接種を待っていた瀬久井集落の織地フクミさん(84)は、「うれしいねえ。でも明生の大きな看板が今日はないのよ。拝みたかったのに。明生は宝よ。いつも相撲を見てるけど、明生の時は風呂も入られん」と喜びを語った。

 明生出身の篠川集落では、「明生杯」と銘打って集落の人たちがグランドゴルフを楽しんでいるとのこと。朗報が続く。今週土曜日には、役場には「世界自然遺産登録」の横断幕隣に明生関の応援横断幕も並ぶ予定で、篠川集落にも飾られる予定。