徳之島町陸上競技場 芝フィールドが無残

車両が無断侵入、ドリフト状の無謀運転で無残な姿に=23日午前、徳之島町健康の森総合運動公園・陸上競技場

車で無断侵入、ドリフト走行か?

【徳之島】徳之島町健康の森総合運動公園・陸上競技場(同町徳和瀬)で21日夜~22日未明、何者かが無断で車両を乗り入れて〝ドリフト走行〟状の無謀運転を繰り返し、天然芝のフィールドを無残に損傷していたことが分かった。町側は修復・養生のため一般利用の休止を検討するなど憤慨、器物損壊など被害届けも検討中だ。

同町総合運動公園は陸上競技場、野球場、多目的広場、レジャープール、屋内運動場、トレーニングルーム、駐車場など施設で構成。現在は町の指定管理者が全てを管理運営している。

町教育委員会・社会教育課によると、同指定管理者らの整備作業に伴う21日午前10時ごろ時点では異常はなかった。翌22日午前9時ごろ「イノシシによる掘削跡?」とかも思わせた芝生のめくれが数か所。接近、点検すると天然芝のグリーンを切り裂き掘削したような無残なわだちが4か所も。

400㍍トラックが囲うフィールド内には車輪幅約1・5㍍、軽自動車のものとみられるタイヤ痕が複数か所でクロス。ダッシュ走行して急ハンドルを切っては後輪などを横滑りさせて損傷させる愚行を重ねたと見られる。

陸上競技場は各種陸上競技のほか、野球やサッカーなどの補助グラウンドにも活用。高齢者を中心としたグラウンドゴルフは週2回と利用頻度が高い。

防犯カメラなどは未設置となっている。陸上競技場内への車両進入口3か所は、管理作業の効率や身障者たちにも配慮してロープやチェーンロックなど規制はしていなかったという。

町社会教育課の茂岡勇次課長(57)は「こういう事が起きると利用者に支障きたす。公共施設はみんなで大事に使って欲しい」。わだちの修復や芝の養生の間の利用休止、警察への被害届けも検討する。同指定管理者組織の西川常明副会長(69)も「泣きたい気持ち。みなさんに喜んでもらいたいために美化作業に励んでいる」と肩を落としていた。