岡前小で土砂災害防災出前講座

県「土砂災害ジュニアマスター認定証」を手にした岡前小4~6年生たち=24日、天城町

「早めの避難が大切」県徳之島事務所

 【徳之島】県大島支庁徳之島事務所建設課による「土砂災害防災出前講座~土砂災害から家族を守るために~」が24日、天城町立岡前小学校(田子山ゆかり校長)4~6年生77人を対象にあった。土砂災害発生数が全国1位の本県にあって、児童らは「早めの避難が一番大切」と再認識。検定クイズにも全員がパスして「県土砂災害ジュニアマスター認定証」を手にした。

 同講座は、県が、過去の教訓や土砂災害に関する知識などを後世・次世代に伝承し、災害時に迅速で的確な避難行動を―と小学生対象の「砂防読本」を作成して進めている防災教育。岡前小では2015年に続き6年ぶりの出前講座に。

 体育館での講座の冒頭、徳之島事務所建設課の加藤正人課長は徳之島でも「50年に1度の大雨」(今月13日)で土砂災害が起きたことにもふれ、「日ごろの備え、早めの避難が大事です」とアピール。

 講師は同課の山口昴汰朗土木技師が担当。台風常襲地にあって土砂災害の起きやすい火山灰シラスや奄美などの赤土土壌、近年の土砂災害の発生状況やそのメカニズム、早めの避難で命拾いした住民の証言DVD『避難していてよかった』の視聴も交え分かりやすく解説。

 児童たちは「土砂災害が起こる前の早めの避難が一番大事」、「自分の命は自分で守る気持ち持った日ごろの備え」の大切さなどを理解。50分間の出前講座の最後にはクイズ形式の検定があり、全員が「県土砂災害ジュニアマスター認定書」の交付を受けた。

 児童代表の中山そらさん(6年生)は「一番大切だと思ったことは早めの避難です。きょう学習したことは家族たちにもたくさん話したい」とお礼を述べた。