JAあまみ総代会

5議案を原案通り可決したJAあまみ第15回通常総代会

事業利益1億1千万円に増益
生産基盤強化・農業資材の価格低減へ

 JAあまみ(窪田博州組合長、正組合員9695人、准組合員8432人)の第15回通常総代会が25日、奄美市名瀬の奄美観光ホテルであった。2021年度の事業計画など5議案を原案どおり可決。20年度事業利益は1億1066万5千円(前年度1049万7千円)、当期余剰金は1億1931万2千円(同2068万9千円)。単体自己資本比率は12・96%(同比0・07ポイント増)だった。

 各組合の参加人数を代表2人に制限し、会場と合わせて新型コロナウイルス感染症対策を万全にして開催された。出席は本人9人、代理人2人の規模縮小で実施。議決権行使書面による出席の436人と合わせて成立定数を満たした。

 販売事業では、サトウキビは奄美大島と喜界島で台風の被害の発生等があったが、概ね順調な生育を見せ、生産量は増加し38万7502トン(前年度比2万3515トン増)、平均糖度は好調だった前年度を下回り、14・23度(前年14・48度)だった。畜産は、子牛セリ平均価格62万1694円(同68万6490円)と若干低下したが、総体的に堅調な推移をしたことから販売額は97億1081万3千円(同103億5002万5千円)で計画を達成した。

 野菜は37億2308万4千円(達成率84・0%)、バレイショは悪天候により茎葉に被害が発生して単収は減少したが、販売は好調。カボチャは前年度を上回ったが、サトイモは種子の確保に苦慮し前年度を下回った。

 果樹は6663万8千円(同77・3%)。タンカン等は前年実績を上回ったが計画未達。花き類は2億6073万3千円(同73・1%)。コロナ禍でイベントの自粛などが影響し、前年比・計画比ともに大きく実績を下げた。

 購買事業の生産資材(肥料・農薬など)は64億6561万9千円で達成率105・5%だった。

 21年度事業計画では中期3カ年計画に基づき「農業者の所得増大」「農業生産の拡大」「地域の活性化」を積極的に進め、生産基盤の強化・農業資材の価格低減などに努めるとした。

 理事報酬は総額4820万円以内、監事報酬は総額1423万円以内とする議案を審議して承認。額は各会に一任された。

 その他、地震以外の特定非常災害に指定される豪雨や台風、新型コロナウイルス感染症等の多様化する災害等の発生時において、特別措置が講じられるようにするため、共済規定の一部変更があった。

 質疑では徳之島地区のバレイショ事業、農協改革などについて質問があった。