ステージ2に引き下げ

「第5波」懸念 再拡大防止取組み呼び掛け
旅行商品割引を再開 塩田知事会見

 【鹿児島】鹿児島県は1日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議(本部長・塩田康一知事)を開き、県が定める感染拡大の警戒基準をステージ2(感染者漸増)への引き下げを決めた。

 県内では5月7日にステージ3(感染者急増)に引き上げ、感染拡大警報を発令。6月17日に新規感染者3人となって以降は感染者1桁の状況が29日まで続いている。29日時点の直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は1・87人。病床使用率は17日以降ステージ3の目安である20%を下回っており、29日は10・0%だった。この他、県が定める警戒基準の項目全てでステージ3の指標を下回っており「現時点では医療提供体制がひっ迫する状況にない」(塩田知事)と判断し、引き下げを決めた。

 一方で「感染拡大警戒期間」の継続を決めた。7月以降は東京五輪の開催、夏休み、お盆の帰省など人の動きが活発化し、全国的な感染拡大「第5波」への懸念が高まっている。県では東京、沖縄など感染拡大地域との不要不急の往来自粛を引き続き呼び掛けている。塩田知事は「感染再拡大を防ぐため、危機感、緊張感を持って防止対策に取り組んで欲しい」と訴えた。

 経済対策として県民向け旅行商品割引「今こそ鹿児島の旅」事業を7月5日より再開する。飲食店に対しては、県民が安心・安全に利用できる目安となる「第3者認証制度」の申請を呼び掛けていた。