奄看学生らが特別講座

自らが制作した仕掛け絵本を紹介する奄美看護福祉専門学校の学生ら

 

技能学び将来像具体化
奄美高家政科

 

 奄美高校の家政科(河野聡子主任)は5日、「子どもの発達と保育」の時間に特別講座を実施した。3年生は「保育」、2年生は「介護」の仕事について、奄美看護福祉専門学校から講師を招いて開催。生徒らはリアリティのある声に耳を傾け、実践型の講座を体験。終始和やかな雰囲気のなか専門知識や技能を身に付け、将来像を具体化した。

 この取り組みは、専門家から直接指導を受けることで、学びを深化させ、現場で働く将来像を具体化することなどを目的として、同高校が今年度から始めた。

 保育分野は、専門学校講師の吉村喜美代さんと、学生3人が講座を担当。学生は奄美高校の卒業生であり、専門学校のこども・かいご・福祉学科3年生の照ゆりあさん(21)、田代海美里=あみり=さん(20)、福あずみさん(20)が指導にあたった。講座では、園児を対象とした絵本の読み聞かせ方や、「リトミック」を用いた運動を実践。リトミックは、音楽に合わせて体を動かすことで集中力や反射神経などの身体能力、コミュニケーション能力などを高める効果があるとされる。また、この日は奄美のわらべ歌にあわせたリトミック運動を行い、郷土学習にもふれあった。

 現在学生らは幼稚園や保育園での臨地実習の合間だといい、体験したばかりの出来事を語っていた。

 実践講座後は質疑応答があり、生徒から「実習で学んだこと」「実習でつらかったことや、どうやって乗り越えたか」などの質問が上がった。学生たちはそれに対し、「現場の先生が子どもたちと信頼関係を結んでいた姿が学びになった」「日誌を書くのが大変だった」「子どもたちの笑顔で乗り切れた」「友人に助けられた」などと丁寧に返答。

 講座を受けた奄美高校の生徒は「先輩方の体験談を聞き、今後の実習をイメージすることができた。相手の立場に立って接する方法を学んだので、進路に生かしたい」(戸内咲さん)、「体を使う授業が新鮮だった。先輩方から実習の話を聞き、幼いころからの夢を叶えたいと改めて思った」(徳武七海さん)とそれぞれ感想を述べた。