ビブリオバトル予選

愛読書をプレゼンテーションする生徒

10年の節目、ブロック対戦
大島高校 目指せ県大会

 4年連続で県大会優勝者を輩出する奄美市名瀬の大島高校(黒木哲二校長、生徒714人)で8日、知的書評合戦「ビブリオバトル」があった。それぞれが持ち寄った「おすすめの本」を制限時間内に紹介し、各ブロックの票を多数獲得した「チャンプ本」が選出された。24人の紹介者のうち3人は県大会へ出場する。

 ビブリオバトルは、愛読書を制限時間内に紹介し、聴者が「読んでみたい」と思った本に投票する書評イベント。

 生徒の読書への関心とプレゼンテーション力を向上させるため、同校は10年前に校内ビブリオバトルを開始。例年、クラスごとに実施していたが、昨年から学年やクラスの垣根を超えたブロックを無作為に決め、本番の雰囲気に近い形で行っている。1ブロック約30人ずつ割り振り、計24ブロックを構成する。

 生徒らは各ブロックを5~6人ずつの班に分かれ、先輩や後輩、同級生に愛読書をプレゼンテーション。初めて経験する1年生に上級生が助言する場面も見られた。生徒らは用意した原稿をもとに、制限時間の3分と、質疑応答の1分を目いっぱい使い魅力を熱弁。聴者はワークシートに感想を記入していった。各班から選ばれた代表者は教壇に立ち発表。各ブロックの「チャンプ本」が決まった。

 Dブロックの「チャンプ本」に選ばれたのは、岡山志穂さん(2年)が紹介した『いなくなれ、群青』(新潮文庫)。「捨てられた者たちが集う島」を舞台に描かれたミステリー小説を紹介した。昨年の県大会のブロック優勝を果たした岡山さん。前回は、背表紙のあらすじをもとに原稿を組み立てたという。「今回はネタバレを恐れずに、具体的な内容まで紹介した。時間が余ってしまうところが課題なので、時間配分を修正したい」と県大会出場へ意欲を見せた。

 今年は、8月下旬に鹿屋市で県教委主催の高校生ビブリオバトルが開催される。