夢おりの郷がサプライズ花火

龍郷町の夜空を彩ったサプライズ花火

子どもらに笑顔と心躍る時間、届け!
400発、龍郷町の夜空彩る

 子どもたちに笑顔と心躍る時間を届けようと、龍郷町の本場奄美大島紬の織元・㈱夢おりの郷は10日夜、同町中勝周辺でサプライズ花火を打ち上げた。満天の星空の中、400発の花火が夜空を照らすと、公園で眺めていた子どもたちは「きれい!」「すごい!」などと声を上げて喜んだ。

 霧島市の㈲ブックス大和と共催。新型コロナウイルスの影響で窮屈な思いをしている島の子どもたちに希望や元気を届けようと企画した。

 企画を進めた同社の南祐和会長は「奄美大島のまつりはすべて中止になり、早く子どもたちに届けたかった」と6月から準備を開始。コロナ禍の中、三密にならないように事前告知も控え目にするなど配慮し、実行した。

 とばりも下りた午後8時前、観賞スポットとなった同町のビッグツー奄美店の駐車場周辺には、大勢の家族連れや親子が詰めかけ、今かと待ちわびた。赤や青、黄や緑などの色とりどり花火が打ち上がると、子どもらは大きな声を上げ大喜び。ひと時の夜空のショーを楽しんだ。

 奄美市名瀬から家族5人で来たという早川つばさちゃん(6)は浴衣でめかし込んで観賞。「お花みたいできれいだった」と喜んだ。

 終了後、南会長は「民間でもできることはたくさんあることに気づかされた。社員と一緒に一心に取り組んだが、自分たちも大きな感動をもらった」と話した。