幻のリュウキュウアユ探せ!

阿室川で生物や環境を調査する児童たち

阿室川はきれいか?
阿室小児童が水生生物採取し調査

 宇検村の阿室小学校(中村正治校長、児童16人)で19日、生活科・総合的な学習「世界自然遺産の島~阿室校区の川で幻のリュウキュウアユを探せ!」があった。校区を流れる川で生物や環境を調査。児童らはタナガやトビケラなどを捕まえて調べるなど、身近な川の豊かさときれいさを改めて知った。

 調査したのは、学校近くを流れる阿室川。地域住民によると昔はリュウキュウアユも遡上していたが、現在は未確認。講師は、同校のエコクラブも指導する岩切敏彦教諭が担当。岩切教諭は「リュウキュウアユが見つかることがあればきれいな川の証明にもなる。みんなで探してみよう」と解説し、川へ繰り出した。

 テーマに掲げたのは「阿室川はきれいか?」。児童らはタモ網を手に、川底で水生生物を採取し、水質の目安になる指標生物にあたるかなどを図鑑で調べた。児童らは「きれいな水(水質階級Ⅰ)」の指標であるタナガ(テナガエビ)をはじめ、トビケラ類やヘビトンボ類などを確認。このほか川エビやカニの生息、魚の卵なども確かめた。

 5年の宮原航太くんは「20㌢もあるタナガを見たのは初めてで驚いた。近くにいても当たり前に知らないことが多かった」と笑顔。岩切教諭は最後に「川だけでなく山や海、身近な所に素晴らしい自然はたくさんある。詳しく調べることが大事だ」などと呼び掛けた。

 なお、同授業はユニークで創造性に富んだ自然体験活動の企画案を公募し支援する安藤スポーツ・食文化振興財団主催の「トム・ソーヤースクール企画」の一環。今後はレポートにまとめて提出。審査が行われる。