新型コロナ・与論町で会食の8人クラスター

 

昨年11月以来、3例目 県内19人、与論10人が感染

県は23日、与論町で、計8人の新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)を確認したと
発表した。県内でクラスターが確認されるのは、6月12日の鹿児島市発表以来、45例目。同町
では、昨年7月と11月に続き3例目となる。県内の新規感染者は19人で、同町の新規感染者は
10人。うち6人がクラスター関連だった。今月20日以降の同町感染者は計14人となった。

同町のクラスターは今月中旬に町内の飲食店で行われた会食で発生。22日に感染が確認されて
いた40代男性2人と、23日に発表された30代~60代の男女6人の計8人の感染を確認した
。県によると、会食は約10人で行われ、感染した8人も参加していた。

これまでに同町で発生したクラスターの原因の一つとして上げられていた、回し飲みはなかった
という。県は、感染者の親族や知人ら接触のあった約50人を対象にPCR検査などを実施してい
る。

同町ではクラスター以外の感染者も確認されている。この日は、22日までに確認された感染者
の濃厚接触者だった20代~60代の男女4人の感染が判明。クラスターの6人を含めた新規感染
者10人のうち、3人が医療機関に入院、7人が自宅待機している。

県内で1日の感染者が2ケタとなったのは、今月16日以来7日ぶり。同町のほかに感染が確認
されたのは、鹿児島市6人、霧島市、鹿屋市、曽於市が各1人。県内の累計感染者数は3817人
。22日現在、41人が医療機関に入院、13人が宿泊施設で療養、2人が自宅待機している。

警戒レベル最大「5」へ
64歳以下ワクチン 集団接種は予定通り

【沖永良部】与論町は23日、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が町で確認された
との県の発表を受け、町コロナ警戒レベルを最大の「5」へ引き上げた。山元宗町長は同日夜、緊
急メッセージを発信し、「命を守るために、感染症に対する強い危機感を持ってほしい」と感染拡
大防止対策の徹底を呼びかけた。

同日午後4時から3時間にわたり対策会議を開いた。感染状況を確認し、警戒レベルの引き上げ
と緊急メッセージの発表を決定した。観光客の来島自粛要請は行わない方針。

現在、64歳以下を対象に実施しているワクチンの集団接種は、予定通り実施する。このほか、コ
ロナ対策のために県の職員が同日、町に入ったとの報告もあった。

社会教育施設は、感染者が確認された17日以降、当分の間、閉館としている。

緊急メッセージでは、「感染者数の急激な広がりに非常に危機感を感じている。町においては医
療体制及び物資等には限界があり、今回の感染拡大により医療体制がひっ迫している状況にあるた
め、感染拡大防止の取り組みをさらに強化することが必要だ」と強調。感染拡大地域への不要不急
の往来自粛や町内でのワクチン接種、会食時の感染防止対策の徹底などを改めて求めた。