和泊町国頭字「戦没者追悼式」

表忠碑に献花する参列者ら=和泊町国頭=

91柱の冥福祈る

 【沖永良部】和泊町国頭字「戦後76年戦没者追悼式」が1日、同字表忠碑前で開かれた。地域住民ら40人ほどが参列し、日露戦争と太平洋戦争で亡くなった91柱の冥福を祈った。

 途絶えていた追悼式を2015年に再開して以来、毎年同じ日に開催している。石碑は1938年に建立後、79年に建て替え。遺族会で管理を続けている。

 献花後、棚窪時雄区長(68)は「先祖が知恵を絞り、豊かな字を築いてくれた。子や孫の時代に引き継いでいけるよう、みんなで努力していく」と式辞を述べた。

 遺族を代表して、子どもの頃に父親を亡くした福島ミネさん(84)は「今の国頭字があるのは、表忠碑に刻まれた人々のおかげ。尊い命を託されたという思いでこれからも素晴らしい字を作っていきたい」と話した。