集落内の地区別で実施した舟こぎ大会
「平田から元気を!」
交流久々、笑顔の花咲く
宇検村の「やけうちどんと祭り」や「豊年祭」が2年連続で中止になったことを受け、同村平田=へだ=集落(新元嗣道区長)は1日、集落内で奄美の伝統行事「舟こぎ大会」を独自に開催した。集落内の子どもから年配者まで約50人が参加。新型コロナウイルスの影響でさまざまな行事が中止となるなか、久しぶりの集いに顔をほころばせた。
当日は不安定な空模様だったものの、会場には「コロナに負けるな!平田から元気を」と記された看板が立て掛けられ、終始和やかな雰囲気で実行された。
感染拡大防止のため、参加者は原則集落住民に限定、飲食も屋外に限った。弁当は同集落婦人部が用意し、青壮年団は屋外の会場準備に汗を流した。
新元区長は「集落を元気づけるために考案した。人口減少が進む平田の行事を若い世代に受け継ぐためにも、小規模でも続けていきたい。平田の元気が、奄美全体、県まで広がってくれたら」と願った。
舟こぎは、同集落の小浜、中里、犬間地区別に実施。浜からおよそ30㍍離れた浮きでUターンし、早く浜までたどり着いたチームが勝ちとした。司会者が会場を盛り上げ、住民が陸でこぎ手とかじ取りにエールを送った。
初めて舟こぎを体験したという盛宮和玖くん(6)は「ちょっと緊張した。舟が横になったり回ったりして最後になると思ったけど、一生懸命にこいだらちゃんと進んだ」と笑顔。姉の怜さん(8)は「落ちそうで怖かったけど、ぎりぎり倒れなかったからよかった。スピードが速くて楽しかった。来年は1番になれるように頑張りたい」と意欲を見せた。