市道5路線の供用が始まったマリンタウン地区(奄美市提供)
奄美市名瀬の名瀬港(本港地区)埋立地(マリンタウン地区)内に整備された、市道5路線の供用が始まった。7月28日、県道名瀬・瀬戸内線と接続する同市名瀬矢之脇町の交差点など3カ所の改良工事が終了、マリンタウン地区を縦断する県の臨港道路を含めたほぼ全線が開通した。マリンタウン地区では現在、分譲地の公募が行われており、道路網が整備されたことで、今後さらに埋立地の開発が進むものとみられる。
マリンタウン地区は2006年12月に公有水面埋め立て許可を取得、関係機関との調整などを経て、15年度から本格的な埋め立て事業が開始された。埋め立て面積は県2・8㌶、奄美市開発公社3・3㌶を合わせた計5・1㌶。19年3月の土地造成完了後は、上下水道の配管工事や道路などの整備が進められていた。
総事業費は34億6700万円、事業費ベースの進ちょく率は6月末現在で約92%、整備状況の進ちょく率は約97%となっている。
マリンタウン地区では、同市名瀬入舟町の奄美海上保安部前から同市名瀬塩浜町の名瀬新港へと続く県の臨港道路「本港佐大熊線」が昨年3月に供用開始されていた。地区内の市道は全部で6路線あり、うち5路線については、昨年2月で道路自体の整備は終えていたが、県道との接続部分の交差点の改良が必要となっていたため、一般車両の通行は出来なかった。残り1路線については、今後整備着工し、年度内の供用を目指す。
マリンタウンの市道と接続されたことで、県道名瀬・瀬戸内線の3カ所の丁字路=ていじろ=は四差路の交差点となり、うち、同市名瀬矢之脇町の大島石油本社前とラーメン店「麺屋くろべえ」の2カ所は信号機を移設し、右折レーンを増設。大島石油本社前の交差点は位置も同社側に若干移動した。
マリンタウン地区では現在、造成地の分譲が進められており、市開発公社によると、全18地区のうち5区画が地元業者への売却が終了、9区画については現在、候補者の選定作業が進められている。残る4区画については今後、公募対象の全国の事業者に拡大して分譲を行う予定で、時期などについては調整中となっている。