イトバショウの芯止め作業

芯止め作業の参加者ら=知名町下城=

知名町、役場職員らも参加 「伝統工芸残す」

 【沖永良部】島の伝統工芸「芭蕉布」の材料となる糸芭蕉(イトバショウ)の芯止め作業が7月31日、知名町下城の畑であった。沖永良部芭蕉布工房のスタッフや役場職員、地域住民らも参加。強い日差しの下、作業に汗を流した。

 「芯止め」は、上質な繊維を取り出すために糸芭蕉の芯の部分を切り落とす作業。また、不要な葉も取り除くことで幹の成長を促す。年に3回ほど繰り返す。

 参加者は、長さ2㍍以上に伸びた糸芭蕉の木の上部を鎌で刈った後、木の根元に肥料をまいていった。

 知名町役場職員の村上憲吾さん(34)は「4年前に島に戻ってくるまで、芭蕉布のことを知らなかった。島の伝統工芸を残せるよう少しでも協力したい」と話した。

 工房の長谷川千代子代表(82)は「芭蕉布作りの中で、糸芭蕉を育てる畑仕事が最も大事。若い人達が手伝ってくれて感謝している」と語った。