今回は15点の出品があった奄美大島・喜界島マンゴー品評会の審査風景
表彰(金賞1点・銀賞2点・銅賞2点)されたマンゴー
第7回奄美大島・喜界島マンゴー品評会(県園芸振興協議会大島支部主催)が3日、県農業開発総合センター大島支場会議室であった。両島の5市町村から15点の出品があり、喜界町の川村英幸さん(62)が最高の金賞を受賞した。今期は冬場の低温、春先の高温と生育環境に恵まれ両島で約85㌧と例年並みの生産量が見込まれており、出品されたマンゴーは平均15・3度と非常に糖度が高く、着色もそろっている点が評価された。
両島のマンゴーの生産振興・銘柄確立と、生産者の技術向上を目的に2015年度から品評会が開催されている。今回の市町村別出品数は奄美市5、宇検村2、瀬戸内町1、龍郷町3、喜界町4の計15点で、前回を3点下回った。例年8月の第1週に品評会を開催しているが、今期は作型が早くピークを過ぎたのが影響したという。
審査は大島支場の尾松直志支場長を委員長に、同センターや大島支庁農政普及課、JAあまみ大島事業本部の果樹担当者らで実施。外観品質は果皮の着色・障害・玉ぞろい、内容品質は糖度を審査項目に、金賞1点、銀賞2点、銅賞同の計5点を選出した。
主催者あいさつで園振協支部長の川越尚樹農政普及課長は「世界自然遺産登録を追い風に奄美マンゴーのブランド化に向けて連携を強化して取り組もう」と呼びかけた。結果発表、表彰後、審査講評は委員長を務めた尾松支場長が行い、平均糖度でも15度を超え、最高は18・0度と非常に高く「糖度調整が上手くいき、着色もそろっている」と述べ、高品質の奄美マンゴーをPRし販売につなげるよう激励した。
金賞に輝いた川村さんは今回で3回目の出品で、初出品した2016年の銀賞に続いての受賞。マンゴー生産の鉄骨ハウスは早町地区にあり、風の影響を受けやすく18年には台風で大きな被害を受けたが、今年に入り100%回復。川村さんは最高賞の喜びとともに「気象条件に適応できる栽培を心掛けており、夏場はかん水や換気に注意している。毎日こつこつと管理作業を続けることが大事」と語った。
なお、出品物は地元報道機関のプレゼントキャンペーンに活用される。
金賞以外の受賞者は次の通り(敬称略)。
銀賞=泰山峯喜(喜界町)、㈱カイセイ(奄美市)▽銅賞=高岡果樹園(喜界町)、杉浦陽紀(宇検村)