龍郷町で新たにクラスター

新型コロナ 障がい者施設で7人感染
県内87人で過去最多

 県は6日、新型コロナウイルスの感染者が新たに過去最多の87人を確認したと発表した。このうち龍郷町の障がい者施設では新たなクラスター(感染者集団)を確認。県内50例目で、前日までの発表分とあわせて職員と入所者の計7人の感染を確認した。この他、奄美関係は龍郷町のクラスター関連を除き、奄美市2人、龍郷町2人の新たな感染を確認している。

 龍郷町の障がい者施設で発生したクラスター関連は、4日に発表された60代男性、60代女性、50代女性の3人に、この日発表された40代女性、60代女性、60代男性2人を合わせて計7人の感染を確認。県は、利用者が把握できており拡大の恐れがないとして施設名を非公表。施設関係者約130人がPCR検査を実施し、7人以外は陰性が判明。新たに判明した感染者では60代男性1人に味覚障害があり、他の3人は症状なし。4人全員が自宅待機している。

 県によると、消毒や検温などは徹底していたが、一部でマスクの着用がなかったことを報告。感染経路は調査中。今後も必要に応じてPCR検査を行うとしている。

 このほか奄美関係では、奄美市が30代男性2人、龍郷町が50代と20代の女性の新規感染者を確認。龍郷町50代女性を除く3人は感染者との接触などを確認。4人すべてに発熱などの症状があり、龍郷町20代女性が宿泊施設に入所、残り3人は医療機関に入院中。濃厚接触者は、11人がPCR検査実施中などとなっている。

 県によると、県内87人の感染は5月12日の61人を上回り過去最多。この日は、鹿児島市54人、西之表市、出水市、姶良市でそれぞれ3人などの新規感染者が確認されている。

 県内の累計患者数は4246人で、5日現在160人が医療機関に入院しており、うち19人が中等症で重症はなし。宿泊施設の入所者は123人で、7人が自宅待機している。

 また県はこの日、これまでに陽性が判明した患者のうち新たに24人が変異株「デルタ株」への感染が確定したことも明らかにした。

 県は、現在の状況にふれ「感染者はこれまでにないスピードで増加しており、医療機関のひっ迫が懸念される重要な状況」と注意を喚起。感染予防策として、3密の回避、会話時のマスクの着用、手洗いなどの予防対策徹底を呼び掛けている。