外出避け、感染対策に工夫

奄美ラッキーレンタカー空港前営業所では契約の際、感染対策を促すカードを添えて注意が促されていた

行楽シーズンピーク 来島者など、今年も人出少なく
レンタカー利用、都市部少なく

新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、奄美大島でも行楽シーズンがピークを迎え、帰省客や観光客などの来島者が増えている。人流抑制が叫ばれるなか、今年も行楽施設の人出は総じて少なかった。帰省客は外出などを避け、事業者は感染対策の工夫にいそしむ姿も多かった。

目立ったのは帰省客。奄美空港を降り立った宮崎県で働く男性(22)は、奄美市笠利町の実家へ。「親が心配して電話してくるので一度顔を見せたかった。長居はせず帰るつもり」。帰省中は実家で過ごすという女性(24)は「帰ったことで多少安心感もあるが、自分が出歩かないことが大事」と話す。

一方、観光客も増えている。同町の奄美ラッキーレンタカー空港前営業所では180台あるレンタカーの稼働率はすでに100%を超えている。東條豊久所長は「返却が終わったらすぐに次の人が待っている状況」。利用者は例年と違い、都市部が少なく四国や東北からの来島者も多いという。この日は、誓約書などを入れたファイルに、来島者に配布する感染対策呼び掛けカードを添えて手渡し、「山道などでの運転ルールの順守を呼び掛けながら、感染対策も併せてお願いしていきたい」と話した。

あやまる岬の公園エリアでは、遊具で遊ぶ家族連れもいたが例年より人出は少ない。管理者によると「夏休みに入って人は増えたが、ほとんどが観光客ではないか。(地元は警戒レベルが上がり)閉鎖中と思っている人も多く、例年ほど人はいない」。感染対策については「入口での消毒、マスク着用の徹底を呼び掛けたい」と話した。

奄美空港のJAL職員によると、お盆期間中の利用者は昨年よりは戻っているものの、まだ空席は目立っているという。同空港内のみやげ店で働く女性は「マスクを二重にした。(感染力が高まるなかで心境は)複雑だが、これまで以上に気をつけていきたい」と話した。