蝶ハウスのオオゴマダラ ドラゴンフルーツお気に入り

ドラゴンフルーツの果汁を吸うオオゴマダラを見守る奥さん(右)と松浦店長

 

 

赤とモノクロのコントラストが美しい給餌の姿

 

龍郷町ビッグⅡ内

 

 龍郷町のビッグⅡ(松浦能久店長)内の蝶ハウスで飼育されているオオゴマダラが、奄美大島の特産品ドラゴンフルーツ(レッドドラゴン)を食べることが分かった。飼育係の奥道子さん(77)によると、1カ月ほど前に常温の果肉を与えたところ、多数のチョウが寄ってきたため、週に3回ほどのペースで給餌しているという。奥さんは「果実めがけてチョウが寄ってくる姿は、我が子のようにかわいい」と目を細めた。

 オオゴマダラは、沖縄や喜界島などに生息する大型のチョウ。マダラチョウ科で、白黒のまだら模様が特徴の翅=はね=を持つ。優雅に舞う姿から、「南の島の貴婦人」とも称される。成虫のエサは、主に花の蜜。

 奥さんは奄美市笠利町佐仁集落在住で、約18年間、奄美の固有種や飛来するチョウの飼育・観察をしている。佐仁小学校ではオオゴマダラの飼育アドバイザーを担当する。

 同ハウスでは、約6年前からオオゴマダラの飼育を始め、現在120~130匹いるという。奥さんによると、冬期のエサ(花の蜜)不足が心配の種だったというが、ドラゴンフルーツで補うことができるかもしれないと期待する。ちなみに、白いドラゴンフルーツには興味を示さないという。

 ビッグⅡの松浦店長は「飼育・栽培に力を入れているオオゴマダラとドラゴンフルーツが結びつき驚いている。多くの方に見ていただきたい」とアピールした。

 果実は奥さんがいるとき(水、土、日)のみ与えて様子をみているとのこと。