奄美市本庁舎9月1日グランドオープン

本庁舎前に完成した市民広場。9月1日から供用開始される

市民広場と立体駐車場の供用開始
テープカットなど記念式典も

 奄美市が整備を進めてきた市役所庁舎前の市民広場と立体駐車場の整備が完了したことから、9月1日に本庁舎全体の供用が開始される。同日午前7時45分から記念式典があり、市民広場とつながる2階正面玄関前で朝山毅市長らがテープカットを行う。当初、市民広場を利用したミニコンサートなども企画していたが、新型コロナウイルス感染感染の影響から中止となった。2014年の基本構想策定から約7年がかりの工事が完了、すべての庁舎部分が供用開始されることになる。

 同市本庁舎は、市町村合併後の2014年11月に基本構想が策定され、16年9月に1期工事(庁舎本体工事)を着手。約2年4カ月かけ、19年1月に完成、同年2月に開庁した。庁舎は鉄筋コンクリート9階建て延べ床面積は約1万2500平方㍍。震度6強の地震に耐えられるという「柱頭免震構造」を採用。津波などに対応するために行政機能は2階以上に置き、1階は駐車場や駐輪場、2階に市民利用が多い福祉や会計など市民窓口をまとめた。

 2期工事(市民広場、立体駐車場)は、旧庁舎跡に市民広場、旧名瀬公民館跡に立体駐車場を整備。解体工事の遅れや2度の入札不調などもあり、当初計画は大幅にずれ込んだ。20年3月にようやく着工されたが、その後も新型コロナウイルスの影響などもあり、今年5月末に完成。広場につながる市道の整備が8月末までに完了するのに合わせ、9月から供用開始することになった。

 市民広場は、名瀬小学校前の市道に面し、緩やかな勾配を階段やスロープで上がると、庁舎2階エントランスにつながる仕組みとなっている。広場全体がウッドデッキとなっており、高倉をイメージした休憩所2棟やソテツなどの植え込みが配置されている。広場の階下部分は来庁者用の駐車場となっており、すでに供用開始されている。立体駐車場の1階部分を含めた駐車スペースは55台で、旧庁舎時に比べ10台増えた。

 立体駐車場は鉄骨4層5段で、2階以上は公用車専用(115台)の駐車スペースとなっており、23日から利用を開始した。

 総事業費は庁舎本体の建築事業費が約60億円で、2期工事を含めた全体事業費は約76億円。事業費の多くを合併特例債で賄った。