新規感染者、前週比5割増

奄美群島16~22日、185人 60歳代以下が7割

 県内で新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、奄美群島内では8月16~22日の1週間で、前週(8月9~15日)比で5割増の185人の新規感染者を確認した。1日当たりの感染者数は26・4人で推移しており、60歳代以下が約7割を占めるなど各年代に感染者がまん延してきている。20日からは県にまん延防止等重点措置が適用され、感染防止策の徹底が求められている。

 県発表では、16~22日期間の奄美群島の新規感染者数は計185人。前週122人から51・6%(63人)増加し、2~8日の前々週28人との比較では約6・6倍と、急拡大している。

 市町村別の感染者数では、奄美市が49人と最多。喜界町43人、徳之島町41人など9市町村での感染を確認。宇検村、和泊町、知名町の3町村での確認はなかった。

 年代別でみると、高齢者が56人(30・3%)で、60歳代以下が129人(69・7%)。最多は20歳代と40歳代の26人。30歳代と50歳代が24人、10歳未満は15人、10歳代は14人などが感染している。

 徳之島町では徳洲会病院のクラスター(感染集団)発生を受けて、高齢者が全体の43・4%を占めたものの、喜界町では逆に、60歳代以下が38人と9割近く(88・4%)を占めた。奄美市は、20歳代11人を筆頭に77・6%にあたる38人が60歳代以下で、若年層の感染も深刻化している。

 県内では17~20日、4日連続で感染者数が200人を超えた。県が今月13~19日にかけて実施したスクリーニング検査では、94%からデルタ株を検出。お盆期間を迎え、帰省などの人流増加も拍車をかけた。

 県くらし保健福祉部は23日の会見で「デルタ株の感染を考えると、いつどこで感染するかわからない危険な状況」と指摘。「一人ひとりの対策にかかっている」とし、不要不急の移動の自粛、3密の回避、空港でのPCR検査の活用などの感染対策徹底を呼び掛けた。