コロナ対策や世界自然遺産推進など

奄美市 9月議会議案送付 一般会計3億3233万円補正

 奄美市は25日、9月3日開会の9月定例市議会に上程する2021年度一般会計補正予算案(第4号)など議案13件と新型コロナ緊急対策事業を盛り込んだ21年度一般会計補正予算(第3号)の専決処分を求める報告1件を送付した。一般会計(第4号)は歳入歳出にそれぞれ3億3233万円を追加、総額327億2707万円としている。主な歳出は、新型コロナ感染症緊急対策事業3659万円、世界自然遺産推進費1400万円などとなっている。

 世界自然遺産推進費は、同市住用町の市道三太郎線周辺で、アマミノクロウサギなどの希少野生生物が夜間通行する車両に引かれ死亡する事故(ロードキル)対策として、通行する車両のナンバープレートの読み取りや設定速度(10㌔以下)を超える車両への注意喚起を行うため、カメラと警告用のパトランプ2セットを同市道の入り口2カ所に設置。また、ロードキル対策のマグネット制作や野生動物の調査見守りを目的としたカメラ8台も設置する。

 財源には、ふるさと納税型クラウドファンディングの寄付金300万円と、ふるさと応援基金繰入金925万円などを充てる。

 新型コロナ感染症緊急対策事業は、ワクチン接種を推進するための看護師や会計年度任用職員への報酬および謝金と、集会施設コロナ感染防止対策支援事業補助金など。奄振交付金を活用した利子補給事業補助金には、1151万円を計上した。

 利子補給事業は、新型コロナにより売上が減少するなど、経営に大きな影響を受けている中小企業の経営安定化のため、金融機関からの借入資金の金利負担を軽減するもの。設備資金と運転資金を対象に、事業者が金融機関から融資(貸付額上限4千万円)を受ける際、年率2・0%以内を限度に、金利分を補助する。

 このほか、危険空き家等除却助成金に、4件分の空き家除却費用として120万円を追加計上。二酸化炭素排出抑制対策として、バイオマスの可能性などを調査するため、地方創生推進費に996万円などを計上した。