県は29日、新型コロナウイルスの感染者を新たに128人確認したと発表した。このうち奄美市名瀬長浜町の奄美中央病院では、前日発表の1人を含む職員と患者あわせて計12人の感染者を確認し、県内63例目の新たなクラスター(感染者集団)に認定した。奄美関係はこの他、徳之島徳洲会病院4人を含む5市町で計16人が新たに感染。奄美中央病院のクラスターとあわせて計27人の感染を確認した。
奄美中央病院で発生したクラスターでは、28日発表の奄美市20代男性のほか、奄美市30代~90歳以上の男女計12人の感染を確認。内訳は職員3人、患者9人で、感染は複数の病棟で発生。新たな11人のうち、30代男性と50代男性には発熱の症状があり、9人の症状がわかっておらず、医療機関に入院もしくは宿泊施設で療養中。同日の本土への搬送者はなく、すべての感染者が島内で治療を受けている。
県によると、職員のマスク着用や手指消毒、換気などは徹底していたが、患者の一部でマスク着用が不十分だったという。150人が検査を実施。追加で230人の検査も予定している。
このほか奄美関係は、奄美市3人(10歳未満~40代男性)、龍郷町4人(20代~50代男女)、喜界町3人(10歳未満~50代男女)、伊仙町3人(10代~60代女性)、徳之島町3人(10歳未満~50代男女)の新たな感染を確認。うち伊仙町3人と徳之島町10歳未満男性は徳之島徳洲会病院のクラスター関連。詳細が判明している奄美中央病院クラスター2人を含む18人のうち、1人が医療機関に入院し、17人が宿泊施設に入所している。
この日は、鹿児島市74人、霧島市と鹿屋市で各6人、薩摩川内市4人、姶良市3人、垂水市2人などの新規感染者を確認。県全体では19日連続で100人を超えた。
県内の累計患者数は7978人で、28日現在389人が医療機関に入院しており、うち5人が重症で93人が中等症。宿泊施設の入所者は387人で、1018人が自宅待機している。