えらぶ島づくり事業協同組合

 右から平安正吾理事長、採用された直井桃花さん、谷拓実さん、木内七海さん、事務局の金城真幸さん=和泊町=

地域の担い手確保へ
島外出身者3人を職員に採用「新しい生活楽しみ」

 【沖永良部】県内初の特定地域づくり事業協同組合となる「えらぶ島づくり事業協同組合」(平安正吾理事長)は3日、同組合職員として香川県出身の木内七海さん(25)、兵庫県出身の谷拓実さん(25)、栃木県出身の直井桃花さん(21)3人を採用した。辞令書を交付した平安理事長は「充実した生活を送りながら、将来は島への定住を考えてほしい」と期待を込めた。

 同組合は、地域の担い手確保を目的とした「人口急減地域特定地域づくり推進法」に基づき今年3月設立。島内の農業法人や食料品製造会社、病院、老人福祉・介護事業所、総合スーパー、ホテルの6業種8事業者が組合員となっており、各事業者の労働需要に応じて職員を派遣する。業種の繁忙期に合わせて夏は観光、冬は農業など勤務先を変更できるのが特徴。

 事務局によると、今年度は合計8人(今回の3人を含む)の採用を予定しているという。

 サンサンテレビ棟内の組合事務所で辞令交付式があり、今月1日付けで採用された3人が出席した。

 式に参加した和泊町の前登志朗町長は「みんなが注目している。一緒に島を盛り上げてほしい」と激励した。

 木内さんは「島で生活がしたいと思っていた。地域の人と関わりながら生活を楽しみたい」。谷さんは「オンラインでの交流会が移住のきっかけになった。海や農業に関わる仕事に就きたい」。直井さんは「社会人経験がないので、この島で成長していきたい」と話した

 今後、派遣先を決定し、島での生活をスタートさせる。