コンテナを積卸しする船が停泊する奄美市名瀬の名瀬港(資料写真)
管内5・7%減 10年ぶり1・8億㌧下回る
20年度九州港湾貨物実績
九州運輸局は31日、管内指定港湾23港・港湾運送事業者の2020年度「港湾貨物取扱量(船舶積卸し実績)」を発表した。同局管内の総取扱量は前年度比5・7%減の1億7349万㌧で、10年ぶりに1億8千万㌧を下回った。奄美市の名瀬港は同4・6%減の87万㌧で、2年連続での減少となった。
名瀬港は前年度比4万㌧減の87万㌧。管内比は0・5%。主な内訳は、自動車60万㌧、実入りコンテナ13万㌧、その他軽工業品3・1万㌧、空コンテナ2・0万㌧。前年度と比べて自動車が4万㌧、タイヤや衣類、家具などを運ぶ実入りコンテナが1万㌧減となった。
管内では、全体の85・9%を占める上位5港のうち、大分(前年度比0・8%増)を除く、関門(同10・9%減)、博多(同5・3%減)、苅田(同16・8%減)、宇部(同1・6%減)の4港が減少。主要6品目(取扱量)では、実入りコンテナ8・8%減(3675万㌧)、石炭6・0%減(2326万㌧)、金属鉱5・7%減(2004万㌧)、自動車15・4%減(1701万㌧)、空コンテナ5・1%(1661万㌧)、その他鉱産品10・2%減(1565万㌧)と主要6品目すべてが前年度を下回った。
管内全体の取扱量は前年度比1053万㌧減。同局は大幅な減少の理由について「全体の74・6%を占める6品目・1199万㌧の減少が響いた」と分析。2010年度から維持してきた1億8千万㌧台を10年ぶりに割り込んだ。
なお、名瀬港の取扱量は20年が91万㌧、19年が93万㌧。管内の総取扱量は20年が1億8402万㌧、19年が1億8633万㌧だった。