救命活動に貢献

感謝状を受け取った林正隆さん(前列左から3人目)と西ヘレンさん(同4人目)=沖永良部与論地区広域事務組合消防本部=

西ヘレンさんと林正隆さん 沖永良部与論地区広域事務組合、感謝状贈る

 【沖永良部】沖永良部与論地区広域事務組合(管理者・今井力夫知名町長)は9日、同組合消防本部会議室で感謝状贈呈式を開き、知名町正名在住の西ヘレンさん(55)と同町徳時在住の林正隆さん(65)に感謝状を贈った。西さんは救命活動に、林さんはドクターヘリの安全運航に貢献した。

 西さんは、3月19日に同町正名のサトウキビ畑で農業用機械を使っていた男性1人が右腕を切断する事故を起こした際、現場に駆け付け自分のタオルで男性の腕を縛り止血するなど応急処置を行った。

 林さんは、フローラルパーク嘱託員として公園管理業務の傍ら、ドクターヘリ要請時に公園利用者を安全な場所に誘導したり、駐車車両の移動を促したりするなど長年に渡りドクターヘリの安全運航に寄与した。2013年11月から今年7月までにドクターヘリがフローラルパークを発着場として利用した回数は284件。

 同組合消防本部の池田哲勇消防長から感謝状を受け取った林さんは「ヘリが来るまでに公園の利用者に声を掛け、車を移動してもらうのが大変だった」。西さんは「ドキドキして怖かったが、体がとっさに動いた」と話した。

 池田消防長は「ドクターヘリの発着は近隣住民の理解がないとできない。公園に多くの利用者がいる中で協力してもらっていることに感謝したい。ヘリの安全運航が、救命率のアップにもつながっている」と林さんを労い、「西さんは、迅速で適切な処置をしてくれた。なかなかできることではない。勇気ある行動が男性の命を救った」と述べた。

 林さんには、ドクターヘリの医師や操縦士から「ヘリの安全運航の礎です」「着陸場の安全確認があって初めて安全に着陸できます」などと書かれた寄せ書きも贈られた。