大島地域、26%減も県最多

20年度スポーツ合宿実績
県内71・4%減コロナ禍、中止や誘致自粛響く

 県は3日、2020年度に県内で受け入れた県外からのスポーツキャンプ・合宿の実績をまとめた。県全体の受け入れ延べ人数は前年度比71・4%減の4万5945人で、調査開始の1999年以降で過去3番目に低かった。地域別では、大島地域が最多だったものの同26・9%減で、県内7地域すべてで大きく落ち込んだ。新型コロナウイルスの影響で実施の中止・見送りが相次いだほか、誘致活動の自粛などが響いたとみられる。

 県スポーツ振興課によると、県内のキャンプ・合宿の延べ人数は前年度比で11万4627人が減少。実人数は同80・4%減の7257人。団体数は同82・3%減の383団体で、ともに大きく落ち込んだ。

 地域別の延べ人数では、大島地域が最多の1万4342人で全体の31・2%を占めた。次いで大隅地域が前年度比78・4%減の8356人、姶良・伊佐地域が同52・0減の6831人と続き、前年度トップだった鹿児島地域は減少幅最多の同86・5%減で、6378人の4位にとどまった。

 同課は減少要因について、新型コロナウイルスの影響のほか、鹿児島、北薩、姶良・伊佐の3地域では、19年南九州高校総体の事前合宿で一時的に増えた「高校生」の大幅な落ち込みも主な要因として分析。大島地域は、84・3%を占める「陸上競技」の減少率が低く、88・6%を占める「社会人(実業団)」が継続して利用。チーム合宿を中止するケースが少なく、他地域と比較して減少率が抑えられた総括した。

 20年度は県内19市町村でキャンプ・合宿が実施された。前年度比で11市町村が減少。市町村別では、奄美市が8641人(前年度比14・8%減)で最多。天城町4962人(同25・3%減)、鹿児島市4762人(同87・7%減)と続いた。

 発地別では、関東甲信越が最多で1万3997人が来訪。最も落ち込んだのは近畿で79・8%減。海外からの合宿はなく、種目別では「陸上競技」1万5486人(前年度比28・3%減)、「サッカー」1万2683人(同45・1%減)、野球7782(同61・6%減)と続いた。

 このほか奄美地域では、徳之島町で739人が利用。奄美市、天城町、徳之島町を除く9町村への来訪はなかった。