県マスターズで22年ぶり大会新樹立

県マスターズで22年ぶり大会新を更新。かくしゃくと自己記録更新に意欲を燃やす赤﨑冨士郎さん(80)=19日午前、徳之島町花徳

徳之島町母間 赤﨑冨士郎さん(80)、新たな目標に奮起

【徳之島】「人生は活動にあり」をモットーに、健康維持をかねて自己の可能性に挑戦を続ける徳之島町母間の赤﨑冨士郎さん(80)。今年6月にあった第37回鹿児島マスターズ陸上競技選手権大会にも連続出場。100㍍走・M80(80~84歳)の部で22年ぶりの大会新記録の更新となる、16秒54をマークした。早くも次ぐ目標は「自己記録の更新だ」と奮起している。

赤﨑さんは日置市(旧東市来町)出身。1960年3月に大島糖業(現南西糖業)入社を機に来島して以来、「島の自然風物や人々の良さにひかれ」〝島んちゅ〟になって61年に。2男2女の子は自立し現在、妻喜美子さん(80)=母間出身=と水入らずの2人暮らし。

60年代に徳之島で社会人軟式野球チームを立ち上げ、競技の底辺拡大に貢献した草分けの1人だ。審判講習会の開催や同野球連盟会長、陸上連盟会長、町体育協会長なども務めスポーツ振興に大きく寄与。民生委員や母間校区振興会会長、町高齢者クラブ連絡協議会事務局長など多くの地域活動にも積極的に協力してきた。また、「耕運機1つで足も鍛えられる」というサトウキビ生産(約1・5㌶)にも汗を流している。

県マスターズへの挑戦は100㍍走と60㍍走を中心に66歳のころから。陸上は「学校運動会で盛んだった職域リレーに参加していた程度」。しかし、町高齢者クラブスポーツ大会の50㍍走は20年近く、ぶっちぎりの無敵状態が続く。同町花徳・里久浜海岸でのランニングも日課となっており、健脚の維持につなげている。

マスターズの22年ぶり「M80」の部100㍍走の大会新更新への感想では、「あまり練習をせずに臨んでいたため、発表の直後はピンとこなかった。来年に向けてはしっかり練習をして、自己記録の更新を狙いたい」と笑顔を輝かせた。

日ごろの健康法では「寝たきりにならない寝たきり体操」が習慣。朝目覚めると、体を起こさないまま、筋膜マッサージなど全身の血流をよくする体操らしい。メンタル面では「悩みを相談し合える仲間づくりによる心の健康。くよくよ悩まず、『何となるさ…』との気持ちも大切」ともアピールした。