徳之島愛ランド広域連合議会

徳之島愛ランドクリーンセンター(手前は最終処分場)=今年6月、伊仙町西目手久

補正予算や決算を可決認定
クリーンセンター経緯で指摘

 【徳之島】徳之島3町で構成の徳之島愛ランド広域連合議会の9月定例会は23日、伊仙町(本会議場)であった。一般質問で松山善太郎議員(天城町)が徳之島愛ランドクリーンセンター新設計画など経緯を質問。基金条例の制定や2021年度補正予算案の3件を可決、20年度決算2件を認定した。

 同クリーンセンター(現在地・伊仙町西目手久)は2003(平成15)年3月に設置され18年。松山議員は、同施設整備基本構想策定検討委員会の検討、天城町の「新設(移転)」受け入れ決定の直後、伊仙町が既存地域への「新設」を主張した“ねじれ原因”など背景。さらに、「既存施設の継続使用は伊仙町と東・西目手久集落の協定を尊重、次期新設整備(天城町)まで環境的配慮を担保し基幹改良事業(長寿命化)を導入する」(要旨)―など3町長合意(今年5月28日締結)を含む複雑な経緯をただした。

 大久保明連合長(伊仙町長)は、現有施設の基幹改良計画など推進の前提に「(東・西目手久地区住民の)意向調査や住民投票の結果に従う」としながら、同町ごみ処理施設合意形成推進協議会の多数決のみで決定した指摘に、「住民投票はデメリットも多い。熟慮が足りなかった」などと釈明。議員は「3町の共有施設」の方針が伊仙町当局と同合意形成推進委“議決”が伏線的に先行した経緯にも強い不信感を示した。

 基金条例は、施設の維持管理・補修のための徳之島食肉センター保全管理基金条例の制定。21年度同広域連合一般会計補正予算(第2号)は歳入歳出ともに1817万円を追加して総額5億2476万5千円に。同食肉加工センター特別会計同(第1号)は216万円を追加、総額2403万1千円。20年度同一般会計決算は歳入5億9581万7千円、歳出同5億7150万9千円(差引2430万7千円)。食肉センター同は歳入2765万3千円、歳出同2549万2千円(216万4千円)。