甘い香り、とろーり笑顔

煮詰めも大詰め、職人の手さばきを見学する子どもたち

奄美手熟師会「子ども講習会」
6家族が黒糖作りに挑戦

もの作りの魅力を伝える奄美手熟師会(岬眞晃会長)の「子ども講習会」が26日、奄美市笠利町の奄美きょら海工房であった。講師は同店の福原隆寿さん。子どもたちはサトウキビを搾ったり、キビ汁を煮詰めたりと黒糖づくりに挑戦し、甘い香りにとろーりと笑顔を並べた。

毎月異なる職人やテーマで、もの作りを通して奄美を知って学ぶ講習会で、この日は同工房を運営するフランドール㈲(松山竹一社長)が協力。6家族14人が参加し、奄美が誇る特産でもある黒糖づくりを学んだ。

甘い香りが立ち上る工房では、福原さんがサトウキビを紹介。「一番甘いのは冬。寒くなれば糖度も上がってくる」など特長を解説した。

子どもたちは、サトウキビを搾り機にかけ、糖度計で甘さを計ったり、ぐつぐつと煮え立った大釜では、キビ汁を焦がさないように棒を使ってかき混ぜた。色や粘りなどタイミングを見極めてくみ上げたキビ汁は、みるみると固まって黒糖に。出来立てでしか味わえない温かな黒糖には「おいしい!」など、頬を緩めた。

黒糖づくりは初体験だったという住用小2年の重井健志朗くんは「サトウキビを搾れて楽しかった。(黒糖は)甘さも濃くておいしかった」と喜んだ。