入域客スマホにマナーを通知

入域マナー啓発Wi―Fiプロジェクトでオンライン会見を開く同共同企業体関係者ら(鹿児島市会場)

奄美・沖縄官民が連携
Wi―Fiプロジェクト来月15日から

 奄美・沖縄の世界自然遺産を訪れる入域客に、Wi―Fiシステムを通してスマホやパソコンの画面にマナー情報を通知する「入域マナー啓発Wi―Fiプロジェクト」がこのほど、立ち上がった。野生生物保護や環境保全を目的に、両県の官民が連携し推進。空港やホテル、観光スポットなどの人が多く立ち寄る施設で配信し、ナイトツアーのルール順守、ロードキル対策などを促していく。10月15日から。

 奄美群島、沖縄県登録地の12自治体、観光関連団体や地元企業などで構成する世界自然遺産推進共同体(久見木大介代表、64団体)、世界自然遺産推進共同企業体(青木紀将代表、47団体)が推進。環境省、両県が協力。㈱NTTドコモ開発のシステムを使う。

 通知は、賛同施設のWi―Fiから端末に直接配信され知らせる。接続の利用者は啓発メッセージを自動的に受信。奄美大島版では、野生生物の観察ルールを知らせる5枚の画像が表示、徳之島・沖縄版では、動植物の持ち帰り禁止や余裕を持った安全運転を求めるイラストで描かれたマナー情報7枚が届く。

 22日現在、奄美群島11、沖縄県8の計19施設が実施を表明。来月15日から運用は始まる。

 28日は、開始に先駆け同共同体と企業体がオンラインで会見。青木代表は「世界に対して自然を守るという責任が課せられた」と同プロジェクトの意義を強調。久見木代表は「多くの団体に賛同を求めながら、取り組みの輪を広げていきたい」と抱負を話した。

 群島内の実施予定施設は次の通り。

 ▽奄美市=大浜海浜公園、三太郎の里、奄美空港▽大和村=奄美フォレストポリス▽瀬戸内町=せとうち海の駅▽龍郷町=奄美自然観察の森▽徳之島町=亀徳港▽天城町=徳之島空港▽伊仙町=徳之島なくさみ館