国際交流員のローズマリーさん

任務を終え辞令交付、奄美を離れることになったローズマリーさん(中央)と朝山市長ら

「自然と文化にあふれた島」の思い出胸に帰国
任務終え辞令交付 朝山市長「いつでも帰ってきて」

奄美市の国際交流員として、同市の観光PRなどに取り組んだホワイト・ローズマリー・ルースさん(25)が、約3年間の任務を終え、母国の米国ニューメキシコ州に帰国することになり、9月30日、奄美市役所で同交流員の任を解く辞令交付式が行われた。朝山毅市長がローズマリーさんに辞令を手渡し、「3年間お疲れさまでした。奄美の自然や文化を世界に発信していただき感謝しています」と、その労をねぎらった。

ローズマリーさんは、2018年7月に来島、同市の国際交流員として、観光案内や通訳、翻訳業務などを担った。市広報誌「奄美市だより」のコラムを執筆したほか、同市の外国版観光サイトの制作なども手掛けた。また、20年には本場奄美大島紬美人にも選ばれ、大島紬の普及活動にも貢献した。

辞令を受け取ったローズマリーさんは、奄美で暮らした3年間を振り返り「奄美は自然豊かで、大島紬やシマ唄などすばらしい文化にあふれていた。人生で忘れることのできないたくさんの経験をすることができた。大島紬を仕立てたので、米国でも着てみんなに奄美の文化を伝えていきたい」と話した。

また、一番の思い出として、来島直後に体験した奄美まつりの八月踊りをあげ、「踊りの輪の熱気と外国人も優しく受け入れるぬくもりに触れ、この島が大好きになった」と笑顔で語った。

朝山市長は「世界自然遺産に登録されたのは、ロージー(ローズマリーさんの愛称)が世界に奄美の魅力を発信してくれたおかげ。いつでも奄美に帰ってきてください。再会できる日を楽しみにしています」などと話し、ローズマリーさんの働きに感謝した。

ローズマリーさんは近く、帰国する予定で今後は、通訳や翻訳の仕事を目指し大学院に進学する予定という。