県の感染防止対策宿泊施設認証

「かごしま安心の宿」認証を示す表示

「安心の宿」奄美は11施設
検索マップ 作成、旅行商品販売活動にも

コロナ禍において感染予防と経済活動の両立を図るため、県は利用者の安心と信頼を確保し利用促進につなげる制度として、宿泊施設、飲食店の認証制度を推進している。宿泊施設の認証は8月から12月までの3回に分けて申請を受け付けているが、9月下旬までに51宿泊施設が認証され、この中には奄美の宿泊施設も11施設が含まれている。県は周知を図ることで「安心の宿」の利用を高めていく。

宿泊施設の第三者認証制度は、安心して旅行を楽しんでもらえるよう必要な感染防止対策が施されている宿泊施設を「かごしま安心の宿」として認証するもの。新型コロナウイルス対応ガイドラインなどに基づき作成された認定基準を全て満たした施設を県が認証(適切な感染防止対策をしている宿泊施設として)する。

認証されると感染対策に必要な費用の助成というメリットもある。制度の趣旨とメリットについて、県議会で答弁した悦田克己観光・文化スポーツ部長は「利用者の安心と信頼を確保し観光客の増につなげられるよう、宿泊施設感染防止対策支援事業とあわせて実施していく」と述べた。

対象事業者は、旅館業法に規定する許可を受けた事業者が営む県内の事業用施設で、集客を目的とする宿泊施設。8月2日~9月3日(第1次受付)、9月27日~10月29日(第2次受付)、11月22日~12月28日(第3次受付)に分けて申請を受け付けており、1次募集には約1600の対象施設のうち115施設が申請、9月27日時点で51施設が認証された。奄美の認証施設は奄美市6、龍郷町2、瀬戸内町1、徳之島町1、天城町1。認証施設は県のホームページで紹介しているが、今後、Web(ウェブ)上での検索マップを作成するほか、旅行商品の販売活動にも生かしていく方針。

飲食店の第三者認証制度は、飲食店の感染対策のレベルアップにより利用者の安心と信頼の確保と、社会経済活動の両立を図るため導入。県が定める感染症対策の基準を満たす飲食店が認証を取得し、これを”見える化”(認証ステッカー掲示)することで、安心して店舗を利用してもらう。県ではホームページなどで認証店の感染防止取り組みを紹介、集客増につながるよう安心して利用できる店をアピールしており、これが認証店のメリットとなっている。

9月22日時点で食品衛生法に基づく飲食業営業の許可を受けた県内約1万4千店舗のうち1172店舗が申請、このうち818店舗が認証された。奄美関係は奄美市3、天城町1、和泊町1の計5店舗で、まだ低調となっている。