ゼロエネルギー住宅についての講演会=和泊町=
省エネと創エネ組み合わせ 琉球大の眞榮平教授講演 和泊町
【沖永良部】再生可能エネルギーなどを活用して年間エネルギーの消費量を正味ゼロにすることを目指した「ゼロエネルギー住宅」(以下、ZEH)の講演会が3日、和泊町の長浜館であった。地域住民ら30人ほどが参加。琉球大学の眞榮平孝裕教授が講演し、ZEHについて理解を深めた。
ZEH(ゼッチ)は、高性能断熱材を使い、省エネと創エネの設備を組み合わせた住宅のこと。地球環境に優しく、光熱費を抑えられるなどのメリットがある。
沖縄県の企業グループとZEH普及プロジェクトを進めている琉球大学の眞榮平教授が「暖かい沖縄で断熱住宅」と題して講演。同大学では、沖縄の気候に合うZEHを目指し、大学内にZEH実験棟を2019年に建設、現在、実証実験を行っている。
眞榮平教授は「ZEHをいくつか集めた町を作ると、電力を融通し合うことができるので災害への対応力が高まる」などと説明。このほか、牛舎や豚舎にもZEHの技術を活用すれば、少ないエネルギーコストで快適な飼育環境を作り出せるとし「エネルギーという物差しで見ると、ZEHの考え方は様々なところで応用できる」とした。
会場では、ZEHに使われている設備や資材などの展示会も行われた。