議員の能力向上へ

テレビ会議システム「ZOOM」を使った勉強会に参加した議員ら=知名町議会議事堂=

「ZOOM」使って勉強会 知名町議会

 【沖永良部】知名町議会は6日、テレビ会議システム「ZOOM」を使った勉強会を開いた。外部講師を招いたオンライン勉強会は初。議会改革の一環としてICT化の推進と議員の能力向上を図った。

 勉強会は、青森県と東京都、知名町議会議事堂の3カ所をリモートでつなぎ実施。全12議員が参加し、1台ずつパソコンを準備した。

 早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員の佐藤淳氏が、「議員間討議と対話」をテーマに講演。佐藤氏は「昨年の議会改革度調査で、議員間討議が行われているか調べたところ、答えてくれた全国の1303議会のうち、約2割しかできていない」と指摘。「多くの議会では勝ち負けを決める討論がメインになっているが、それぞれの議員の考えを確認する『対話』のスキルが必要だ」と話した。

 続いて、議会の状態を多角的に診断する「地方議会評価モデル」による知名町議会の現状を、日本生産性本部の鎌田朋宏氏が報告。最後に、評価モデルの結果について▽共感できること・違和感を持ったこと▽今後の改革に向けて必要なこと―の2点についてグループワークを実施した。講師も交えて活発な意見を交わした議員らは「提案した政策は実現するまでやる」「町民にわかりやすい一般質問をするべき」などと述べた。

 福井源乃介議長は「コロナ禍でもできる新しい勉強会の形になる。これからはオンラインで他議会の視察なども検討していきたい」と語った。