世界自然遺産推進共同体

オンラインで開催された「世界自然遺産推進共同体第3回通常総会」

環境保全や魅力発信
オンライン会議 企業・団体の活動を報告

 世界自然遺産推進共同体の第3回通常総会が7日、オンラインで開催された。総会には、共同体のメンバー64企業団体中、49の企業団体がオンラインで参加。共同体としての活動報告と、八つの企業や団体から、環境保全への取り組み・奄美群島の価値魅力の発信などの活動内容の報告があった。

 同共同体は、奄美群島の宝を次世代へ継承し、環境保全と地域振興の両立を図ることを目的とし、2019年8月に発足された。当初の参加団体50社から、現在64社に増えている。

 21年の共同体としての活動は、4月29日から始まった「三太郎線ナイトツアーの実証実験周知」への参加と、8月18・25日の「世界自然遺産地域連絡会議・地域部会」への参画を挙げ、「奄美群島こども環境学習助成事業」を実施、環境学習や保全活動で子どもたちの意識向上を図っている。

 今後の活動として、アマミノクロウサギや希少種の保護活動、持続的観光マスタープランに基づく取り組みの推進(奄美トレイルの利用促進)、沖縄共同企業体や先行する4地区(知床・白神山地・小笠原・屋久島)との連携などを挙げた。

 鹿児島大学は「奄美群島の価値や魅力を学ぶ」ために、群島各地で「島めぐり講演会」を開催。9月4日奄美市住用町・同月25日与論町・10月9日大和村・11月20日喜界町・12月4日和泊町・同月18日伊仙町を実施予定。「人材育成プログラム」として9月12日~22年1月30日の5カ月間、「起業家コース」「WEBデザインコース」「事業主・行政職コース」を開講する。

 徳之島虹の会は、世界自然遺産登録記念イベントとして「宝(ほう)ランド祭り」を12月5日、伊仙町目手久の「なくさみ館」で開催。同祭りは、住民自身が環境保全の現状や課題を知らない、また無関心のままの状態を踏まえ、普及啓発活動を強化・継続するためのもの。イベント用にオリジナル曲と映像を制作し、住民参加の創作ダンスが発表される。

 他には、NHK鹿児島放送局の「島のいきものや環境問題について子ども達と考える」、
日本航空グループの「特別塗装機の就航」、日本郵政奄美地区の「奄美トレイル清掃活動」、NTTドコモの「入域マナー啓発Wi―Fiプロジェクト」、奄美大島開運酒造の「自然環境保護プロジェクト」、太平電気の「動物レスキューBOX・ECOひいきプロジェクト」、などの活動が報告された。