リュキュウスズカケ開花

色づき始めたリュキュウスズカケ(宇都宮英之さん撮影)

奄美大島北部の山中で確認

リュウキュウスズカケが開花した。葉の付け根から約6センチの穂状花序が空を仰いでいる。真っ白な花の先は、わづかに紫と黄色に色づき、清楚なたたずまいが奄美の秋を彩っている。宇都宮英之さんが奄美大島北部の山中で開花を確認、撮影した。
ゴマノハグサ科のリュウキュウスズカケは奄美大島が北限で、喜界島、沖縄島に生息している。一時期絶滅種に指定されたが、近年奄美大島でも生息が確認され、現在絶滅危惧種IA類に分類されている。

山下弘さんの『奄美の絶滅危惧植物』によると、暖 地の山地林内の岩場に生える多年草で、茎は基部から分布して地上を這い、長さは30~100センチに達する。葉は互生し、卵上形~卵状披針形、長さ4~12センチ。穂状花序は長さ4~6センチで多数の花に密をつける.花は紅紫色などで長さ7ミリ。

宇都宮さんが撮影した日は、時々小雨の降る空模様だった。山中のあらかじめ確認していた自生地に行くと、リュウキュウスズカケの開花が確認された。