支持者前に第一声

伊喜功候補(右)大久保明候補(左)

政策で刷新と実績アピール 伊仙町長選

 【徳之島】12日に告示された伊仙町長選挙は、元副町長で新人の伊喜功氏(67)と6期目を目指す現職の大久保明氏(67)=いずれも無所属、届け出順=が立候補し、それぞれの選挙事務所前で第一声を上げた。両候補は選挙カーに乗り込み遊説を開始。道行く有権者に支持を訴えた。

「長期町政をチェンジ」
【伊喜氏陣営】

 午前9時すぎから同町伊仙の選挙事務所の駐車場で出陣式。雨がぱらつき始めた中、同後援会の竹林重明会長は開口一番「現町政の金権・派閥政治を洗い流す恵みの雨だ。天の時に人の輪を加えて、今度こそ町政を我々の手に取り戻そう」とアピール。
 後援会最高顧問や7人の町議代表、後援会女性部長、青年団など各代表らが次々と応援演説。青年団代表の常隆造さんは「20年の長い町政と大きな圧力にうんざり。伊喜候補は全町民に平等に接する人。コロナ対策給付金も私たち子育て世代には助かる。伊喜候補が町長になれば伊仙町の明るい未来が見えてくる」と訴えた。
 伊喜候補は青年団層の肩車に乗せられて登場。力強くマイクを握り「今度こそチェンジだ。(現町政の)20年は長い上にいろんな圧力で閉塞感が漂っている。圧力に負けず若い人材を育て、当たり前のシンプルな政策がこの町の将来を決めるキーワードになる」。地域の宝の農業振興を中心とした「次世代に素晴らしい町を引き継ごう」と訴えた。

「政治は心、誠の政治を」
【大久保氏陣営】

 大久保候補は午前9時ごろ、同町伊仙の事務所前で出陣式。「誠の政治力で!」をスローガンに「政治は心である。誠の政治とはそういうこと。私だけでは出来ないことも協力があれば前進する。全町民の思いを実現したい」と決意を表明した。
 式には高岡秀規徳之島町長や議員らが出席。蔀=しとみ=正良後援会長は出回った怪文書などにふれ「今までにない選挙。誠の政治のため勝たねばならない」と激励。元田隆丸最高顧問は「やりたい放題ではだめだ。掲げる錦の旗が本物だったと証明しよう」などと呼び掛けた。
 大久保候補は、人口減少対策など5期20年を振り返り「観光客も来るようになり、島で働きたい人もたくさんいる。人は間違いなく増えてくる」と実績を強調。住宅整備や農福連携、庁舎建設推進などを掲げ「やると決めたことは絶対にやる。この町を日本の象徴、伊仙モデルと呼ばれる町にする」など、支持を呼び掛けた。
 陣営はガンバロー三唱で気勢。選挙カーで遊説に繰り出した。