伊仙町長選17日投開票

支持を訴える伊喜候補(右)、有権者と握手する大久保候補(左)

現新一騎打ち再戦 当落午後10時ごろ判明か

【徳之島】任期満了に伴う伊仙町長選は17日投票、即日開票される。立候補しているのは、元副町長で新人の伊喜功氏(67)と6期目を目指す現職の大久保明氏(67)=いずれも無所属、届け出順=の2氏。前回選と同じ顔ぶれとなった一騎打ち再戦に両候補は最終日の16日、遊説と街頭演説で「最後のお願い」に声をからした。当落は午後10時ごろ判明する見通し。

前回選(2017年10月、投票率91・65%)で121票差のきん差で涙をのみ、雪辱を期す伊喜候補は、14、15日で20カ所以上を巡り街頭演説。「所得水準が低いからこそ分配も生じる。畜産も好調で、弱みをどう強みに転換できるかが鍵だ。みんながうなずく政策を打ち出したい」などと声を振り絞った。

選挙戦では「コロナ禍の暮らしと地域経済立て直し」「町長の給与50%カット」などの公約を軸に、草の根活動で「刷新」をアピールしてきた。農家の高齢化が進む中で「循環型農業を進め、生産性を高めなければならない」と再認識した一方で、さまざまな世代から声が上がったとして「将来を不安がる若者も多い。若者が変える雰囲気、活躍できる仕組みも作っていかなければならない」と訴えた。

一方の大久保候補も、30カ所以上で遊説、街頭演説を重ねた。選挙戦では、町長に転身してからの5期20年の実績を強調。街頭演説後は「国の政策だけでは頼りない。足元を見つめながら、地元にはりついたきめ細かな政策で課題を解決しなければならない」と熱く語った。

第一声同様に「雇用創出による人口増のまちづくり」による「継続」を訴え、公約に掲げる介護施設や保育所の整備などを前面に打ち出してきた。「一時的な政策ではだめだ。待機児童を作らないなど集落ごとに人が戻ってくる流れを作らなければならない」と主張。コロナ禍で思うように集会も開けなかったが「遊説を重ねることで〝子どものために〟という声も多く聞いた。手応えは高まっている。実現を目指したい」など力を込めた。

投票は午前7時~午後6時までで、ほーらい館など町内8カ所で行われ、午後8時から町中央公民館ホールで開票する。前回選では衆院議員選が重なったこともあり得票数確定は翌日未明(午前2時)までずれ込んだが、町選管によると今回は同日午後10時ごろを見込んでいる。

11日現在の選挙人名簿登録者数は5270人(男2693人、女2577人)。