若年層向け3種類動画公開

県選管が特設Webサイトで公開している衆院選挙投票を呼びかける動画

県選管 選挙・政治に関心持って

30歳代までの若年層を中心に低投票率の傾向にある中、選挙や政治への関心を高めようと県選挙管理委員会は衆院選の啓発取り組みとしてYouTube(ユーチューブ)動画を公開している。①1分でわかる!投票の仕方・流れ②選挙に行った方がいい三つの理由③日本近未来ばなし「まんねん寝太郎」―があり、若い人々の関心が広がり投票行動につながるか注目されそう。

初の試みの3種類の動画は、県選挙管理委員会の特設Webサイトで視聴可能。衆院選公示日の19日から公開が始まり、投票日の31日まで見ることができる。

イラスト動画のうち、「選挙なんて誰に入れても同じ?」などの疑問に答えるのが「選挙に行った方がいい3つの理由」。まず衆院選における世代別投票率の推移を図で示し、20歳代や30歳代の投票率が他の世代に比べて非常に低いことを伝えている。こうした若者の選挙離れの実態に対し、選挙に行くことは「とてもおトクな事なのに」とアピール。「誰に入れても」「選挙が…『なんだがよく分からない…』」といった疑問には、▽決断力がつく▽リサーチ力がつく▽管理能力がつく―を挙げ、仕事でも必要になるスキルであることを説明している。

また、日本近未来ばなし「まんねん寝太郎」の動画は、▽「寝太郎」と呼ばれる若者たちは、スマートフォンに夢中で「自分1人が選挙に行っても結果は変わらないだろう」と横になったままで、選挙には行かない▽そんな寝太郎たちが年を重ねた未来では、子育てや仕事に懸命に取り組んでいるにもかかわらず、税金や生活費が重くのしかかり、寝太郎たちは厳しい人生を送る▽そして、寝太郎たちは思う。「あのとき、選挙に行っておけばよかった」―と選挙・政治への無関心が招く、後悔してしまう未来を描いている。

分かりやすいメッセージとして、選挙について学ぶことができ、未来について考える機会となる動画。県選管事務局は「自分の将来に思いをはせて、一票を投じてほしい」と呼びかけている。

若年層の低投票率傾向は衆院選を前にした9月定例県議会一般質問でも取り上げられた。松下良成選管委員長は答弁で「若い方々向けに政治や選挙について分かりやすく広報するYouTube動画広告などの新たな取り組みを行う。関係団体と連携しながら若年層を中心に政治や選挙への関心を高め、1人でも多くの方々が投票に行っていただけるよう根気強く啓発活動に取り組みたい」と述べた。