空き家調査で86戸確認

町の空き家の状況を確認した報告会=与論町=

与論町で報告会
意向調査「貸してもよい」回答も

【沖永良部】「与論島住まいるプロジェクト~空き家調査報告会~」が24日、与論町役場会議室であった。住居を探している人やオンライン参加者も含め約10人が集まり、町の空き家の状況を確認した。

町民全員「当事者意識もって」

報告会は、空き家のない与論島をつくるぞ!プロジェクト実行委員会(本園秀幸委員長)が主催。同委員会は今年度、かごしま地域活性化協働推進事業を活用して、島外から学生を募集する「ふるさと留学制度」の取り組みと連携した空き家対策事業を展開している。

あいさつで、同町役場総務企画課の沖島範幸課長は「新型コロナウイルスの影響で地方暮らしが注目され、移住を希望する人が増えているが、住宅の確保が難しい状況となっている」と述べた。

役場担当者が、空き家調査の結果を報告。空き家と思われる建物は、島内の家屋の3%にあたる86戸だったとした。そのうち大家が特定できた70戸について意向調査まで行い、7戸は「貸してもよい」との回答を得たという。

続いて、空き家の大家から物件を借りて転貸するサブリース事業を奄美群島で行っている「あまみ空き家ラボ」の佐藤理江さんが、サブリースの仕組みなどを説明。同団体が群島内で管理している物件の状態を写真で紹介した。

参加者からは「役場が貸す側と借りる側の仲介役になってくれるのか」「トラブルが発生した事例はあるのか」などの質問が出た。

本園委員長は「空き家は、人口減少や高校存続にも関わる問題。与論町の将来のためにも、町民全員が当事者意識を持って解決につなげたい」と話した。