選挙戦終盤、3候補駆ける

街宣活動で有権者に支援を訴える鹿児島2区の候補者(25日、奄美市)一部加工しています

衆院選鹿児島2区
大票田・谷山地区カギ、支持拡大へしのぎ

19日に公示された衆院選は26日、選挙期間の三分の二を終え、12日間の選挙戦も終盤を迎えている。奄美群島を含む鹿児島2区には、共産党新人で元県議の松崎真琴氏(63)、自民党前職で4期目を目指す金子万寿夫氏(74)、無所属新人で前知事の三反園訓氏(63)=届け出順=の3氏が激戦を繰り広げている。各候補は26日までに奄美群島各地を巡るなど選挙区内を一巡、各陣営とも後半戦は大票田の鹿児島市谷山地区を中心に支持拡大を狙う。31日の投開票に向け、三つどもえの戦いはさらに激しさを増している。

松崎氏は19日の公示直後に徳之島入り、20日には奄美大島で街頭演説を行うなど序盤で奄美群島を巡った。後半は県本土を中心に各地で積極的に街宣活動や街頭演説などを行い、「安倍・菅政権の新型コロナ対策の失敗を断じて許すことはできない」などと自公政権を批判。野党共闘による統一候補として政権交代を訴えている。

金子氏は、公示後鹿児島市谷山地区や南薩地域を巡回後、25日に奄美大島入り。地元市町村の首長や議員らの支援を受けながら、地元奄美での支持を足掛かりに、選挙戦を有利に進めたい考えで、25日の奄美市での街頭演説では、「奄美で圧倒的な勝利を」などと呼び掛けた。後半は大票田の谷山地区を中心に、保守層などの組織票固めを狙う。

三反園候補は25日に奄美大島入り、26日は徳之島で街宣活動を展開した。前知事の知名度を生かし、農家や商店街などを歩きながら支持を訴えるスタイルを一貫し、「有権者に寄り添う政治家」をアピール。無党派層や自公政権に批判的な保守層への支持拡大も狙っている。後半は無党派層の多い谷山地区で支持を訴える。