ドングリ拾い体験参加者募集

ドングリ拾いの自然体験会の参加を呼び掛ける奄美博物館の平城さん

アマミトゲネズミのエサに 奄美博物館

 奄美市立奄美博物館は、奄美大島のみに生息する国の天然記念物・アマミトゲネズミのエサとなるドングリ(シイの実)を拾う親子自然体験会の参加者を募集している。拾ったドングリは、アマミトゲネズミの飼育繁殖に取り組む埼玉県こども動物自然公園(埼玉県東松山市)に届けられる。体験会は11月6日午前9時から、同市の県立奄美少年自然家で開催。定員は先着30人で、親子での申し込みが必要。参加費(保険料)は50円。

 アマミトゲネズミは成獣の体長が約9~16㌢で、背中は黒とオレンジ色をおびた黄褐色、おなかは灰色がかった白色をしている。環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類に指定されており、全国の動物園などで飼育、繁殖させて個体数を増やす取り組みが行われている。

 同博物館の平城達哉学芸員によると、現在、埼玉県こども動物自然公園など実績のある3園で飼育されているが、エサとなるドングリの調達に苦労していることから、「今回、奄美大島で採取したドングリを飼育する動物園に贈ることにした」という。

 体験会では奄美大島の自然界におけるドングリの役割やアマミトゲネズミの保護の取り組みなどの説明後、実際に森の中でドングリ拾いを体験する。平城さんは「アマミトゲネズミをはじめとする奄美の生き物の保全の取り組みを知ることで、生物多様性について学ぶ機会にしてほしい」と話し、参加を呼び掛けている。

 体験会に関する問い合わせ、申し込みは同博物館(電話0997―54―1210)へ。